わんこ我々はら組

デアデビル シーズン3のわんこ我々はら組のレビュー・感想・評価

デアデビル シーズン3(2018年製作のドラマ)
4.5
大傑作。ここまで見てきた人間へのご褒美的面白さ。最高!ってテンション感ではないですよ?

個人的にはこのドラマはヴィランイズムを問うものだったと思います。誰が悪なのかについて、キャラクターの線引きは示されますが、ドラマ自体はフェアにある意味事実を淡々と語るような、ヒーローものとしても驚くような作りになっていると感じました。

キングピンは最高の悪役で、異論もないですが、その他の悪役はどうしても悪役と切り捨てられないような魅力の持ち主たちで、観客の心をぐちゃぐちゃにしてきます。そういう意味ではヒーローものと言えるかわからない、玄人向けのシリーズで、というかディフェンダーズ見てる時点でなので、すごくよく考えられて作られていると感じました。

これはネタバレなんですが、キングピンの敗北が、彼に起因するものではなく彼に「家族」に起因するものなのも彼の傑物性を表していると思います。最高!

この絶望感はやはり13話でこそ、なのでエコーとかいう5話でキングピンをどうにかした作り手は猛省してください。
正直ネットフリックスが最高に作り上げた神話を、消費しながらなんとかキャラクターとして成立している様は、見ていてもとても腹立たしい。
これはこのドラマには関係ありませんね、御免なさい。