きえ

いいかげんな興信所のきえのネタバレレビュー・内容・結末

いいかげんな興信所(2007年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

最初は、アドベンチャーコメディ?みたいな印象で見始めたんですが、それにしてもイ・ミンギ、イェ・ジウォン、リュ・スンスのやり取りがなんだかなーで
6話でパク・ヒスンが登場するまでが長くて長くて。間違いなくパク・ヒスン目当てだったんで、まあ見られればいいっかって思ってましたが、それ以降は「あら?良いですね〜」状態に。
大前提である黄金探しはもちろんのこと、心に傷を持つ人たちがいかにして立ち直っていくかを大仰でなく、
ゆる〜い感じで描いていくのが好感。
しかも脚本がなかなかで、黄金を探す上でのヒントや先々の話の展開を暗示するセリフなどが随所に散りばめられてたり
リュ・スンスやお金持ちのお嬢さん・イ・ウンソンたちのそれぞれの心の傷を丁寧に描いたり仲間を思いやる気持ちとか、パク・ヒスンとイ・ウンソンの黄金探しをする理由とか、上げだしたらきりがないんですが、いいんですよ。
まあ黄金探すまでに登場人物を掘り下げて描くんで、いつになったら探しはじめんの?と思わなくもないですが
その途中の話がおもろかったんで全然問題なし♪
途中の話で良いのは断然パク・ヒスンなんですけどね〜。
黄金のありかを示す地図を奪うためパク・ヒスンがイェ・ジウォンに近づくんですが
パク・ヒスンの微妙な心理状態が良いの。
地図を奪った後でもう会う必要がないはずなのにパク・ヒスンはイェ・ジウォンに会いに行き
そこでなぜか誰にも語ったことがない昔話をしちゃうんだよねー そん時の表情が絶品。
それを優しく受け止めるイェ・ジウォンもいい女っぷりなのだ。
すっかり夢中なイェ・ジウォンは、パク・ヒスンを全然疑わない。物凄く信じてる。
その気持ちを知ったパク・ヒスンは、ちゃんとケリをつけるため別れ話を切り出すのだ。
ただ利用しただけなのか、少しは気持ちが揺らいだのか?と考えたときにこの話の前の回を思い出す。
“ウソの黄金比率”の話があって、出前持ちの兄ちゃんにパク・ヒスンが言うのだ
「いいウソは、7割が真実でウソが3割。ウソをつく時は相手の目を見て話すんだ。真心を込めてな」と。こういう話の運びもウマイ。
その言葉通り、真心込めて手酷い別れ話をする。駐車場へ向かうパク・ヒスンの表情と拳が物語るねー自分自身に腹を立ててる。
そこへイ・ミンギが現れて、パク・ヒスンを殴り倒すのだが一切抵抗しないのだ。
「お前のようなヤツに姉貴はもったいない。何年生きたって、あんないい女に会えるもんか」とイ・ミンギ。
そんなこと言われなくてもパク・ヒスンには分ってるんでしょう。己を知ってるパク・ヒスンは言うのよ「もう終わりにしよう」と。
なんかパク・ヒスンとイェ・ジウォンどっちの気持ちもせつなくてこの一連が物凄く泣けた〜
だってさ、パク・ヒスンはイェ・ジウォンが忘れたシューズクリップをこの先もずーっと持ってるんだよ。どー考えたって好きでしょうよー
何作かのパク・スヒン作品を見てきましたが、この役柄が一番好き!
きえ

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