けろえ

ティルのけろえのレビュー・感想・評価

ティル(2022年製作の映画)
3.9
時は1955年、の出来事から始まります。

最初は違和感を感じていました、主人公の親子に。なんか危機感持ちすぎな割には、母がボボに言い聞かせる注意はアバウトだし。ボボもあんな行動とっちゃいかんでしょ、とか。

ただ、映画を観続けるにつれて、ジグソーパズルのピースがひとつづつはまっていくように、最後にしっかりと違和感なくまとまりました。言いたいこと、ちゃんと伝わりました。

この話が、まだたった70年程前の話だとは。実際、アメリカの一部では人種差別がまだ根強く残っていると聞きます。あながちそれは間違っていないんでしょう。エメット・ティル(←殺されたボボ)反リンチ法が成立したのが2022年!だそうですから。去年ですよ去年。

憎たらしいブライアントの妻を、ヘイリー・ベネットが演じています。最初誰かわからなくて、随分と存在感のある脇役だなあ、と💦よくあの憎まれ役を引き受けたな、と思います。この映画の存在意義に賛同したんでしょうね、きっと。まあ単なる予測にすぎませんけれども。

観て損のない佳作でした。
けろえ

けろえ