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ティルのSJのレビュー・感想・評価

ティル(2022年製作の映画)
3.7
黒人差別が色濃く残るミシシッピ州で起きたエメットティル殺害事件。

白人女性に対し口笛を吹いた、ただそれだけの理由で14歳のエメットティルは顔が認識できない程惨い暴行を受け殺害された。この耐えきれない事実に母親のメイミーのとった行動は怒りと悲しみの中で、息子ティルの惨い姿をそのまま公開するという棺を開けた公開葬儀を決意する。

世界中に息子の姿を公開するというその驚くべき勇気ある行動で公民権運動が広がり、2022年の反リンチ法の成立にまで繋がった。メイミーの行動あってこそだがその時にはすでに他界している。
どんな気持ちで生涯を終えたのか。劇中で白人だらけの陪審員の中、ミシシッピの刑事司法制度で起訴された白人達が無罪になり母メイミーの「また息子が殺された」という呟きが苦しかった。
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