すとんこ

龍の忍者のすとんこのレビュー・感想・評価

龍の忍者(1982年製作の映画)
3.0
父の仇を追って中国に渡った伊賀の抜け忍・玄武が、現地で忍術を駆使して戦うって話☆

『モータルコンバット』上映記念、ヒロユキの原点をたどりたい!ってことで初鑑賞。
幼少時からヒロユキファンでしたが、好きなヒロユキ映画は『魔界転生』、『里見八犬伝』、『必殺4 恨みはらします』など時代劇が中心。ここはヒロユキのカンフーを見ようと思い、本作をチョイス。

時代劇パートと香港ムービーパートが、水層と油層のように分離して混ざらない、物凄い違和感のある出だしに不安と戸惑いが隠せません。

父の仇を追っての中国入りと、なかなかにハードな目的なのですが、嫁同伴でやってくる愛妻家っぷりを披露する玄武ことヒロユキ。緊張感が足りません。しかし、後にこの嫁同伴が大いなる伏線となるのです。

一方、中国パートの主人公のジンも、いい年こいて人にイタズラばっかりしてる子供おとな。お付きの奉公人もずっとエロ本読んでるしで、こちらの不安感を加速します。

そうこうしてるうちに、遂に玄武は仇の福佐を発見、鏡磨き職人という謎の生業をしている彼に容赦なしの襲撃をかける玄武。そこに福佐の世代を超えたマイメンであるカンフーボーイ・ジンが出くわし、バトル状態へと突入。互いに五分と五分、一進一退の攻防が続きます。

やがて知る父の死の真相、福佐の思い、未だ半目し合う玄武とジンの前に"神打"使いの一団が襲撃をかけてきます。"神打"とは、いかなる武器も通さない至高の武術らしいです。また道士のようなまじないの類いも使いこなします。
そもそも彼らの襲撃を受けたのは、ジンのイタズラが原因だったりするのですが、そんなことはお構い無しに被害者ヅラする酷い男です。

神打の名誉を著しく損なわれたとして、神打マスターが、三国時代の豪傑・関羽を召喚し、その身に宿して玄武、ジンに襲いかかります。
無敵の力を誇る神打マスターに手も足も出ない二人。しかし、ジンは知っていたのです、神打マスターの弱点を…。それは女の裸。筆書きの女体を見ただけで「ハワワ」っと狼狽(うろた)える神打マスターに、現場に居合わせた玄武の嫁の胸元を開(はだ)けさせ、「コレを見ろ!」と"日本の巨乳"を御開帳(残念ながらこちら側からは見えません)、怯(ひる)んだ神打マスターに二人がかりでタコ殴りにした上、紐で吊し上げて投げ苦無(くない)で抹殺完了。酷いです。

"神打ザマァヤッタゼメデタシメデタシ"な結末に一ミリも納得出来ませんが、ヒロユキの『酔拳』、『蛇拳』などにラスボス出演している役者さんとのカンフーバトルは必見であることは間違いの無い一本(^_^)☆



○キャスト○
玄武:真田広之
あかね(玄武の嫁):津島要
ジン:コナン・リー
福佐(福爺):田中浩
神打マスター:ウォン・チェン・リー
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