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NOPE/ノープのKNYのレビュー・感想・評価

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)
5.0
IMAXレーザーGTで鑑賞。
今年観た映画だとトップレベルな映画体験であった。
これは映画オタクによるオタク映画だ。

今年公開された作品では、トップガン/マーヴェリック、ドクターストレンジ /MoMに並んで『視聴者の意識に貪欲に食い下がってくる』という性格が強い。
映画館で観ることに意味がある。

ゲットアウト、USと同じくジョーダン・ピール監督の嗜好ゴリゴリで悪趣味なジャンプスケアと生理的にNGギリギリのゴア描写が炸裂し、往年のホラーファンも思わずニヤリとしてしまうだろう。

また、若干ネタバレだが
後半は怪獣映画だろう。ジョーダンピールはエヴァが好きだそうで、今作もその影響下にある。
ピール映画には今のところ必ず“反撃”があるので非常に爽快で、最後まで楽しい。

ジョーズやジュラシックパークといったホラー/ヒーロー性を継承しながら、
未知との遭遇やキューブリック作品との親和性を感じさせる演出とサブプロットの関係が絶妙に絡み合い、独特な社会派SFになっている。

他の人も言っているが、黒人の歴史とエンタメの在り方、撮る・見る/撮られる・見られるの関係性をパニックSFに落とし込んだ最良で唯一無二の存在であることに疑いは無い。

情報量が多く、満足感で溢れ心から楽しめる作品だと思う。
劇場で観ることにこだわるのが消費者の使命だろう。
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