秋のコーラ

ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 4K リマスター版の秋のコーラのレビュー・感想・評価

4.5
本作は、何と言うか、「全ての定義付けを最初にしてしまった」「当時としては画期的過ぎた」ことで名作とされている作品であり、作品自体には現在の価値観には合わない箇所もあるし、作品のプロットは最早使い古されています。
ただ、ロメロが本作の特許申請を行わなかったために、無断で本作の映像を流用したりする無数のフォロワー作品が後に誕生したことで、今日ここまでゾンビがメジャーになったので、勿論当時としては画期的過ぎる作品ではあるとは思うけど、もしもロメロが本作の特許申請を取っていたら、ゾンビはここまでメジャーにならなかったかも、とも思ってます。

オリジナルは、超低予算のモノクロ映画であり、映像と音声はかなり粗いです。
それが、今回の4Kリマスターによるあまりの映像の綺麗さに、ただただ感嘆しました。ヒロインのバーバラが立てこもる家に初めて入ったシーンで、その綺麗さが際立つっており、つい泣いてしまいました。

改めて観て、やはりメディアの使い方が秀逸過ぎます。低予算で殆どが家の中で展開する話だけど、メディアを使うことでこの惨事が世界中で起こっていることに説得力を持たせる…更に、このメディアの進化は、後の『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』に繋がることを考えると、非常に興味深いです。
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