島独特の、ほっとする空気感、助け合って、笑い合って生きる島民たち、大画面に広がる美しい海、きっとこの映画だからこそ映し出せたものなんだろうなと感じました。
たしかに、結末まで見て、島が抱える問題は何か解決したんだろうか？とは思った。そういう意味で、まずは、問題を明確にしてちゃんと突きつけてくれた判斗先生っていうキャラクターはすごく重要だったと思う。髙橋海人くんの演技。とてもスッと入ってきて良かった。
だからこそ、見終わった後に、この先コトー先生はどうなるんだろう、、みたいなことは感じた。でも不思議と、島の今後のことまでは不安に思わなかった。人のあたたかさ、そういうもので、島はこれまで色んなことがあっても何とかなってきた。今回の映画で起きたみたいなことは、今後も防げず起こると思う。それでもこの島は、変わらず人のあたたかさだけで何とかやっていくんだと思う。結末が、人情的なところに落ち着いちゃったのが残念っていう声もあると思うけど、人の繋がりがそもそも希薄な現代で、技術でもなく、お金でもなく、ただただ島民が協力することで成り立ってる島の暮らしからこそ、学ばなきゃいけないこともあると思う。
将来のことを考えて、今のうちから問題点を見つけて策を立てる都会の人たち、将来よりは、ただただ毎日を、今日を大切に過ごす島民たち。どっちがいいとかじゃない。この映画を、都会のシネコンで見られることが幸せ。
