前転

光復の前転のネタバレレビュー・内容・結末

光復(2021年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

目と耳から摂取するタイプの暴力、途中まで本当にしんどかった。横山が死んで本当にスッキリした〜。別に横山ってそこまでの悪人ではないと思うんだけど!ごめんね!理想と違う「幸せな結婚生活」に疑問を感じていたときに美人な元カノと再会、ちょうどいい現実逃避になるし介護も助けちゃって俺いい人!だと思いますけどね?ちょっと分かるけどねその気持ちも?重い生活感の中で、横山だけずーっと軽薄で浮いててすごい良かったです。孤独に戦ってるとどんどん追い詰められて、冷静に考えたらしょうもないものでも蜘蛛の糸に見えて有難く思っちゃう…よね…。ハンバーガー爆食いしながら「死にたい」っていうシーンがすごいよかったな。別に死にたいわけじゃないんだけど、生きていたくないよね、どうしようもないし。

圭子が気付かないうちにこの世から横山が取り除かれる、というのがすごく救われた。屈託ないその笑顔を守るために容赦なく頭をぶち飛ばす(ぶち飛んだね!!)その気持ち、最高。圭子を守ろうとしてくれる人たちと幸せに暮らしていると思うと本当によかった。し、私ももしかしたら知らないうちにどこかで誰かに守られてるかもな〜と思った。分からないけど。転落して転落して周りが真っ暗になって、だからこそ見えてくる光ってあるよね。言い訳ばかりして逃げていないで、圭子のように全ての事柄に対してフラットに生きていきたいな。明日からもがんばろっと。
前転

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