このレビューはネタバレを含みます
ビートルズ来日にそれぞれの形で関わった人たちのインタビューで構成したドキュメンタリー。
60年近くも前のことなのに、みんな記憶が鮮明。しかも興奮冷めやらぬ様子で、まるで今目の前で起きてるかのようにいきいき喋る。それぞれの人が自分ごととして、あの熱狂の渦中にいて、同じ時間をビートルズと過ごしたことを誇るべき大事な人生の1コマとして心に刻んでいるのだろうな。
それぞれ違う立場でビートルズ来日に関わった人たちだけど、なんという一体感。同じ熱狂を一緒に作り上げた同志みたいな感じに見えてきて、とても羨ましく感じた。
JALの客室乗務員の話も素敵だったな。ライブ冒頭のアオリビデオを担当した日テレの人の話も熱かった。サイレンの演出のエピソード、昨日のことみたいに興奮して話してたもんな。5年間休日に国会図書館通ってビートルズ来日に関する記事を収集したマニアの人も良かった。協同企画の永島達司さんに対する皆んなのリスペクトにも感動。
シンプルな構成だけど、テンポも良く、飽きさせない。公演日に向かって興奮のピークが高まってく時代のムードの追体験できた。
5歳から101歳までの人が好きなビートルズの歌を挙げていくエンディングは、ありがちなまとめ感はあるけど、それでも良かった。
多様化がますます進む一方のこれからは、みんなが一家言もってる共通のシンボルなんて登場しないのだろうな…