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死体の人のiki4go9のレビュー・感想・評価

死体の人(2022年製作の映画)
4.0
来る日も来る日も演じるのは死体役、スケジュール帳には死に方がズラリ… 予告編を見たときからその強烈なインパクトが忘れられず、公開初日と最終公開日に鑑賞。
「いまを生きる」のではなく「いまを死ね」。死へと愚直に向き合うことで浮き彫りになる生の話。
作中にはかつて一緒に芝居をやっていた現・売れっ子俳優の後輩が出てきたり、バイトの休憩中に台詞入れをしていたり、まるで死体ばかり演じる広志が売れない俳優であるかのような描写があるが、自ら死体役の仕事をとりにいくといった描写はない。それでいてコンスタントに仕事が貰えているのなら、寧ろ死体役とはいえ個性的な俳優として重宝されているのでは?と感じ、違和感を抱く。ただ、そういうことじゃないのだろう。そりゃ1秒でも長く映りたいし、1字でも多く台詞を喋りたいものなのかもしれない。
家族の死の話はあまりにもベタすぎやしないか…と思いつつも、気づいたらぽろぽろと涙を流してしまっていた。
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