ユタ

デリンジャーのユタのネタバレレビュー・内容・結末

デリンジャー(1973年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

『俺たちに明日はない』のフォロワー的な作品と想像していたが、その想像を上回る出来だった。

まず、本作が凄いのは60,70年代の他の作品とは比べ物にならないぐらいの銃描写の迫力である。ニューシネマの枠で比較すると、スコセッシの『明日に処刑を』ではラストシーンまではアクション自体が抑えめな演出だったが、今作は銃撃シーン自体がかなり多い。キャストからサム・ペキンパーの作品も少し連想したが、スローモーションもあまり使わないので、生々しさなら、個人的にはペキンパーを凌駕したと思う。ジョン・ミリアスは筋金入りのミリオタらしいが、銃の種類も豊富で、見ているだけで楽しい。

銃撃シーン以外にも、新聞記事やニュース映像などを写して状況説明の場面でも上手く音楽を使って凝った編集のお陰で飽きずに見れる。

デリンジャーの仲間たちの死に様もそれぞれ悲哀がありカッコいい。
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