ハナミズキ

パレードのハナミズキのネタバレレビュー・内容・結末

パレード(2024年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

試写を観たみなさんが、温かい映画って言っていたとおりだった。予告で、なんとなく、この世に思いを残した人が、会いたかった人に会うことでその先に行くという話なんだろうなと思ってた。そして物語はどこにたどり着くんだろうと思っていたら、いいラストだった。ナナが死んでいないのは、後になるとあーって思うところがある。「ちゃんと生きろ」とか、謝っても許してもらえないと訴えると「いつか伝わる(あやふや)」ってそんな‥って思ったけど、そういうことかと。元ヤクザの勝利は自分の七回忌にきていた彼女を見つける。目の前にいるのに目が合わない。横浜流星くんの笑顔で片目から涙、一瞬のうちに変わっていく気持ちがよく現れてた。彼氏が帰ってきて最初はムッとして悲しくなって、でも、彼女にはしあわせになってほしいから、自分に言い聞かせるようにいいやつだったと、自分とは正反対だと言うのよかった。その言葉の裏にあるせつなさをみんな知っているから温かい。人によって何年もあの場所にいる。熱でうなされる息子には声が聞こえたのは奇跡?。田中哲司さんはやっぱり案内人。ずーっとあの場所にいるのも辛いのだろうな。アキラのエピソードもグッと来た。私が思っていたことと、イベントで森七菜さんが話したのと同じかな?と思っていた。残された人が亡くなった人に抱えている後悔、亡くなった人も思いを残してる、思い合ってるってことだなと思ったら、ホッとしるような気持ちになった。ナナは生死をさまよっている間あの場所に行った。結局みんなナナの事情は察していて、生きて欲しいという彼らの思いがまた、ナナの生きる力になったのかな。しっかり記憶にあって、約束どおり映画にして、美奈子の息子やかおりの家族もよんで。ちゃんと最後が落ち着いてよかった。ナナが目を覚ます前までは、想像していたとおりだったけど、あのラストでグッときて何度も観たくなる、ほんとに幸せな映画。みんなで映画を作るところが良かった。マイケルは河村さんそのままという、「映画は自由でなければならない」もあった。奥平大兼くん、そうだまだ出てなかったって思ったら、Mother以来の長澤まさみさんと親子。映画館の綾野剛さんにも驚いた。
ファンタジーだからあまり深く考えるのはよそうと思ったけど、生きている人と同じ同じ場所にいる時、どう見えているのか気になった。テレビ局で新聞読んでいる時、新聞浮いてるって?って思った後、ああ、彼らは魂(?)だけだから、開かなくても新聞読めるんだろうし、車もバイクも自転車も、食べものも、実体はないんだろうと思った。だからナナは味がしなかったのかな。そんなことを考えるのも楽しい。
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