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ANORA アノーラのhmのレビュー・感想・評価

ANORA アノーラ(2024年製作の映画)
2.0
マジで面白くなかった。お金勿体無いな、話題作なのだから何かの配信サービスに入ってから見ていた方がまだマシだったかなと思った。

事前知識は「アカデミー賞作品賞等をとったR18指定映画、娼婦が主人公の現代版プリティーウーマンらしい」ということだけ頭に入れて鑑賞した。指定映画のためセックスシーンはわりと多かったが、ほとんど前半にしか入っていなかった。
私が☆2つ分をつけたのは後半のイヴァンを追いかけて車をぶん回して暴言が飛び交うあの辺が面白かった、ただそれだけである。それ以外はずっと苦痛で車のシーンがなかったら☆を付ける気にもならなかった。まず、前半の豪遊そしてセックスシーンが長すぎてイライラゲージが溜まり、後半の追走劇のあとは想像通りの特に面白みのない展開の連続、そしてイライラが消化されないまま唐突の終わり。
そう、他の人が言っている「衝撃のラスト」は、おそらく「ここで終わるんだ…」の衝撃である。どんでん返しとかではなく、「終わりそうな雰囲気ある、ああこれで終わるんだ。エンドロール始まった、音楽ない。」みたいな。余韻に浸るにも中々厳しいものがある。コメディと浮き沈み激しいテーマに見せかけておいて平坦ぶつ切り映画だったのだ。

娼婦が出てくるということは「めっちゃ金持ちのクズに騙されて改心」または「硬派な男性に絆されて改心」みたいなストーリーかなと予想してみたが、まんまとどちらも当たった。ストーリーに意外性がない。プーチン顔の硬派な男性が壊したポップコーンをこっそり食べたりするような可愛げがあるものの、ソファの重要なシーンでの言葉が薄く、それに対するアノーラの返しも薄っぺらくて深堀りする気が起きない。というかあれらの言葉にはあれ以上の意味は無いので深掘りする余地もないのだろう。
もちろんこの作品にも多少の考察要素はあるのだろうが、別にどれもこれも大して深いものではないため(この先どうするのかとか)他の映画の考察に時間を割いた方がいいと思う。本当にこれが脚本賞なのか?

長くなってしまった。あくまで個人的な感想に過ぎないが、本当に、あの映画から何を得ればよかったのだろうか。アカデミー賞を獲るだけの価値をどこから見出せば良かったのか分からない。他の映画に使えばよかった、お金が勿体無い。
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    hm

    hm

    洋画の中でもコメディやヒューマンドラマとかばっかり偏って見ています。 2025年4月から始めたので、気が向いたときに書きます。多分