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コレヒドール戦記のlingmudayanのレビュー・感想・評価

コレヒドール戦記(1945年製作の映画)
3.0
この作品は日本に勝った後に撮られているし、マッカーサーの功績を称えるような文句も出てくるものの、作品単体で見れば日本軍による攻撃を受けて米軍がフィリピンから撤退させられる負け戦を描いている。まず冒頭の和気藹々としたパーティの最中に真珠湾攻撃の一報がもたらされてガラッと空気が変わるところがフォードらしい。その後、彼方からやってくる日本軍の不気味さ、得体の知れなさもよく描かれている。フォードは『アパッチ砦』や『モホークの太鼓』でもそうだったが、劣勢においても人々が見せる意地や美徳に関心があったのではないだろうか。ジョン・ウェインがドナ・リードと出会うダンスシーン、彼女が部隊主催の夕食会に来るシーン、そして負傷して先の短い兵士のもとを仲間が訪れるシーンと、印象的な場面が幾つもある。
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