映画おじいさん

海から来た流れ者の映画おじいさんのレビュー・感想・評価

海から来た流れ者(1960年製作の映画)
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浅丘ルリ子が小林旭にシガレットケースのことを聞く夜のシーンで、会話途中でカットが変わるといきなり昼間になってしまい、いくらなんでもワイルド過ぎだろと思ってしまった。
早撮りによるやむ得ないミスかと思いきや、ラストの旭と錠のチェイスでもそれに近いことが起きたし、わざと昼と夜を明確に分けていないかもと。しかしそうだとしたらどんな効果を狙ったのか。

宍戸錠がニタニタした気色悪さで好演。悪の指令を出しているものの、上には上の悪がいて、単なる中間管理悪だという立場を明確にすることで物悲しさも醸し出していた。

登場した瞬間から憎たらしい面構えの筑波久子も最高!

人助けに夢中になって、途中から本来の目的をそっちのけにしているように見える旭も可愛い。

日活ガンアクション映画で面白いと思ったことが今までなかったけど、本作はキャラ設定、俳優の演出が良いせいかかなりマシだった。上記の昼夜の件や、悪の大ボス登場のシーンで台詞でナレーションばりに状況説明するなど致命的なアラも相当あったとはいえ。