「赤脚小子」がリメイクと知って元の方もみたいなとずっと思っていたんだけどようやく念願が叶った。「唐人街小子」とかなり似たところはあるけど、人のいい天真爛漫な主人公と対比されるのはここではごろつきどもというより織物工場の経営者。従業員なんかいくらでも替えがきくと疑わず、それどころかコオロギの心配ばかりしている（怒）！正直人ごとでない。一方サイズの合った新しい靴を履けることが嬉しくてならないクワンはかわいくてならぬ…こういう子なんだから兄弟子、ちゃんとめんどう見てやればいいのに。そんなムッツリした戚冠軍と愛嬌たっぷりの傅聲の組み合わせ、相性がいいのかどうか私にはいまひとつよくわからない。突き放しすぎなんだよね。「洪拳小子」ということで全編に渡って傅聲の洪拳がしっかり盛り込まれている。当たり前といえば当たり前だけど、みているとやっぱり劉家良を彷彿とさせ力強く、またスピーディーに決まっている。壮絶で悲しい最後の戦いは、モノクロ画面に華々しいBGMが感情を盛り上げるけど、「純粋すぎる若者の刹那的な人生」なんて悲しすぎて、映画と思えばこそ興奮できるというものです。
