Benito

櫛のBenitoのレビュー・感想・評価

(1990年製作の映画)
3.7
【 朽ちた人形の生きる世界に彷徨う... 】

ベッドに横たわる女性
朽ちた人形の生きる世界
女性が見る夢の世界は
人形と連動しているよう

夢のなか、彷徨っている不思議な空気感

クエイ・ブラザーズにしては珍しく
生身の人間が登場する
そしていつものように小さいセットを
丁寧に作り、独特なカメラワークが這う

梯子がいくつも登場する
悪夢とはいわないけど、独特な閉塞感
ただ、中毒性があるような世界観

劇伴はクエイ・ブラザーズ常連の
レゼック・ヤンコフスキ(Leszek Jankowski)、楽器の使い方は絶妙。今回はクラシックギターやヴァイオリンが存在感出してた。

<参考>
クリストファー・ノーランが選んだクエイの3作品について
 「IN ABSENTIA」(2000 年)
 「THE COMB(櫛)」(1991年)
 「ストリート・オブ・クロコダイル」(1986年)
この3本は2015 年 8月 19日にニューヨークのフィルム フォーラム劇場でノーランの「Quay」が初公開された時に同時上映されていた。その1本が本作「櫛」
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