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冬物語のneohetareのレビュー・感想・評価

冬物語(1992年製作の映画)
4.5
2014年に早稲田松竹で四季の物語一気見して以来。Blu-ray持ってたけど眠らせっぱなしだったのを唐突に引っ張り出した。

四季の物語は陰キャが調子乗った挙句誰の心も掴めずに終わる『夏物語』を当時一番面白がってて、他はいつの間にか記憶から消えていってた。今以上にガキだったからしっかり刺さってなかったのでしょう。

再見(実質初見)してすぐにあー色味とフィルム感含めた画面の質感こんなに良かったんだとびっくり。ロメール作品中でもトップクラスな気が。
あと80年代までの作品よりもドキュメンタリー的な空気が濃くなってる気がして、それもまた良かった。あの感じなんなんだろうな。多分ホントに街中でラフにカメラ回してるからなんだろうが。
移動の様子をいちいち撮ってくれてるのも美味しい。

教会でフェリシーが啓示を受ける時の顔が良い。

「私という存在は宇宙に一人で、自分で行動し、何ものにも流されてはいけないの。希望のある人生なら見劣りなどしないわ」

神様がいるかいないかなんてよくわかんないけど、いるかもって考えた方がなんか前向きになれない?っていう賭けの論理。こういう都合の良い考え方が好きだ。

「何かあるかもしれない」という漠然とした期待や希望を携えて生きること自体が人生を良くするかもね、というのがロメールが色んな作品で表現してることよね。

そこで言うと、自分は結果を問わない姿勢そのものに価値があると思うのと、主人公がどん底へ突き落とされかけた果てに掴んだ希望というドラマチックさの点で『緑の光線』の方が好き。
フェリシーはなんだかんだ恋愛強者だからな。だいぶ罪な人ですわ。あんなのが世の常なんで悪ではないけれど。近くには居てほしくはないわね。普通に引っかかるから。
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    neohetare

    人間が描かれている映画が好きです。 何かがぶっ壊れたその後に何が残るのかを見たくて映画を観てるっぽいです。