neohetareさんの映画レビュー・感想・評価

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ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

4.8

昔からずっと観たかったのにニアミスし続けて来てようやく観ることが叶った。
昨日上映10分前とかに行って満席で弾かれてブチ切れたので(自業自得)初めて開業時間に松竹行った。

エドワード・ヤン、ホント凄
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宗方姉妹(1950年製作の映画)

4.9

4Kリマスター買って観た。
とても素晴らしいです!!小津作品の私的ベスト3に入ると思う。

小津スタイルを徹底し尽くす田中絹代と小津調へ飲まれずに豊かに個性を発揮する高峰秀子が素晴らしすぎる。
それが
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

これまで濱口映画をほぼ全て観てきたけれど、一番難解かもしれない。
メジャーに出てからの方が難化が加速しているのが面白い。複雑さ故の難解さではなく、シンプルでソリッドが故の難解さ。

ファーストカットか
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大学は出たけれど(1929年製作の映画)

4.5

良い話。
短くも綺麗にまとまっていて映画上手っ!ってなる。

"おれは毎日が日曜なんだ…"

高原の情熱(1944年製作の映画)

4.5

終盤壮絶だったなあ。
仮面舞踏会のシーンにハムレットをサブテクストとして据えることでミスリード(ミシェル(オフィーリア)の死)と本線への暗示(パトリス(ハムレット)の死)を同時にもたらしており、作品に
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肉体の冠(1951年製作の映画)

4.0

これもあんのかU-NEXT。
こりゃ死ぬまで観るもんに困らんな。

愛と仁義のために命を賭す男の話。
『幸福の設計』や『エドワールとキャロリーヌ』に見られたユーモアは控えられ抑制された演出で組み立てら
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エドワールとキャロリーヌ(1951年製作の映画)

4.5

ベッケルは『幸福の設計』以来。

大学時代に1シーンだけ観る機会があって、コミカルで良いな、いつか観たいなと思っていたところ8年越しにようやく鑑賞。ありがとうU-NEXT。

1発のビンタで若夫婦が離
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素晴らしき休日(1938年製作の映画)

4.0

がんばれリンダ!って思いながら観てた。
期せずして今月はすっかりハリウッド月間になっている。
何観ても面白いんだから仕方ない。

雨に唄えば(1952年製作の映画)

5.0

あーもう最っ高!!
シーン1つ1つが終わる度に拍手しちゃってた。

登場人物達の躍動に生きる喜びが満ちているというか。
心だけじゃなく身体からも楽しくなれる映画。

ジーン・ケリーはカッコいいしデビー
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あなただけ今晩は(1963年製作の映画)

4.5

とても滑稽なお話。喜劇ってこれやなという。
筋が入り組んでいるので割愛すると好きな女性のために嘘をついていたら嘘のしっぺ返しが来て…という流れ。

『アパートの鍵』でもそうだったけどジャック・レモンの
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アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

特に調べずイメージで王道ロマンスものかと思っていたがなかなかに違った。

自分のアパートを会社の上司たちに連れ込み宿代わりに使われてしまっている主人公の話。
バクスターはその状況に嫌気が差しつつも対価
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麗しのサブリナ(1954年製作の映画)

4.5

流石にくっそ良い。

灰かぶり娘がパリへの留学から帰ってきたらすっかり様変わりして覇気を纏ってたのウケた。

パリの最後の夜に父へ手紙を書くシーンが好き。以下台詞。

“多くのことを学びました。
色々
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或る夜の出来事(1934年製作の映画)

4.5

とっても面白い!ローマの休日亜種!
というか『或る夜』があったから『ローマ』が生まれたんだろうね。

・出会いは悪印象から
・身分も性格も反対の2人
・2人で一緒に苦難を乗り越える
・物理的行き違いに
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プレイタイム(1967年製作の映画)

3.8

超大掛かりで精微なコント。
台詞でなくマイムで表現させるのはあたかもサイレント映画のようであり、その一方で過剰な効果音での笑いも多用していたのが特徴的だった。

車や人の不自然なほどの整列のシュールさ
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この広い空のどこかに(1954年製作の映画)

4.7

観た人が前向きになれる爽やかな映画。
こういう作品にこそ映画としての意義を最も感じる。

登くんが「この広い空のどこかには自分を愛してくれる人がいるかもしれない」という思想を語るシーン、ひろ子さんが人
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リオ・ブラボー(1959年製作の映画)

4.2

ヒロインとの掛け合い良し。
ホークス映画お決まりの音楽シーン良し。

パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.0

不可逆な時間の中でのせめてもの抵抗。

誰のホームビデオもが人の心を惹きつける美しさを湛えているのはそれらが取り戻せなさの極致のような映像だからかもしれない。

トラヴィスの抱える空虚さとテキサスの渇
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ウンベルトD(1952年製作の映画)

4.0

『自転車泥棒』と同様に社会から梯子を外されて首が回らなくなった人間の話。

ラストの愛犬フライクとのコミュニケーションが切ない。

無関心と無理解が人間を殺す。
なんでこんな世界なんすか……。

あらくれ(1957年製作の映画)

4.2

パワフル武闘派高峰秀子。

他人のせいで居場所を奪われ続けても行った先で一生懸命働くことで身を立てる姿が素晴らしい。

ダメ夫にホースで水ぶち撒けるとこと洋服姿で自転車乗り回すとこが面白い。

敵は男
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無法松の一生(1958年製作の映画)

3.5

アグファカラーの発色が綺麗。
この映画の一番の売りはこれだと思う。

凝ったカメラワークを多く施していたけれど、被写体より先行している予定調和なカメラでそちらはあまり好きではなかった。

ネガ反転を使
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女が階段を上る時(1960年製作の映画)

5.0

素晴らしいです……。

どんなに辛い毎日であったとしても生きてゆくのだと、弱さを飲み込んだ上で闘い続けることを決めた人間の強さがはっきりと打ち出されている。

本作でもやはり高峰秀子演じる圭子の役どこ
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西鶴一代女(1952年製作の映画)

4.0

竹藪での移動撮影の長回しカット凄い。
やはり溝口さんの長回しは変化に富んでいて理想的。

タルコフスキーが敬愛する映画監督として黒澤、溝口、ブレッソン、ベルイマン、アントニオーニらを挙げていたけれど、
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山椒大夫(1954年製作の映画)

4.6

溝口作品鑑賞6本目。
美的観点において監督の最高傑作なのではないか。

肝心な所で使われる長回しが凄い。
ただ居ること/あること/運動そのものに意識を向けさせる長回しではなく、時空間の連続性を保つこと
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驟雨(1956年製作の映画)

4.0

夫婦間、近所間での皮肉のぶつけ合いの会話が面白い。
あの紙風船バレーで締めるのすごいな…。

近松物語(1954年製作の映画)

4.5

小舟で心中しようとするシーンから一気に熱量が高まって面白かった…!

Blu-ray買って観たけど音も画もクリアで甲斐があった。

稲妻(1952年製作の映画)

4.0

聡明で気丈な高峰秀子が素敵。
清子の部屋でのラストシーン、希望が湧いてくる内容で良かった。

祇園の姉妹(1936年製作の映画)

4.0

「なんで芸妓みたいな商売、この世の中にあんのやろ。こんなもん、間違うたもんや。こんなもん、無かったらええんや」

その通りでしかない。

芸妓は旦那の経済力を当てにする他無いという状況下で、おもちゃさ
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