rumblefish

銭形平次捕物控 人肌蜘蛛のrumblefishのレビュー・感想・評価

銭形平次捕物控 人肌蜘蛛(1956年製作の映画)
3.8
最初見たときは、どんな犯罪が行われているのかちょっと分かりにくかった。
上総屋、尾張屋、伊勢屋、板倉屋たちによる米の買い占めと、上総屋のお絹の失踪が絡み合っている。
お絹さんは上総屋先代の跡取り娘で、現在の上総屋は当時の番頭上がり。
今の上総屋に津軽という阿片を飲まされて命を狙われているところを、市川雷蔵演じる新次郎と知り合う。
米の買い占めは、以前、材木の買い占めで巨利を得た連中が再度企てた訳だが、そんなことができるのは蔵奉行の松島が後ろ盾になっているからだ。

八五郎が朝食抜きで、まさに“朝飯前”の仕事で活躍。
新次郎が旅籠柊屋で番頭や女中からだまされるシーンなんかは、今見ても面白い。
最後の平次親分と尾張屋、蔵奉行との対決はちょっと地味。
神田祭は豪華絢爛で、DVDも配信もなしにしておくには惜しい佳作だ。