福福吉吉

ハングリー・ラビットの福福吉吉のレビュー・感想・評価

ハングリー・ラビット(2011年製作の映画)
3.5
高校教師のウィル(ニコラス・ケイジ)は妻のローラ(ジャニュアリー・ジョーンズ)と幸せに暮らしていたが、ある夜、ローラは何者かに強姦され、負傷してしまう。怒りに震えるウィルにサイモン(ガイ・ピアース)と名乗る男から犯人の殺害を請け負うことを提案され、その提案にウィルは乗ってしまう。犯人は殺害されるが、その後、再びサイモンがウィルの下に現れ、ウィルに殺人を請け負うよう要求してくる。

ストーリーは分かりやすく、テンポも良いため、最後まで飽きることなく観ることができた。

ウィルが妻のローラが負傷したことをきっかけにサイモンの術中にはまる展開は、復讐したいウィルの気持ちも理解できたし、その話に乗ってしまって犯罪を強要される流れも緊迫感があって面白かった。その後、サイモンの組織や警察から追われる恐怖もよく描かれていたと思う。
後半には、被害者だったローラがストーリーに絡んで活躍していたところも良かった。

本作のキー・パーソンであるサイモンは正義の執行者として悪人を殺害する、と吹聴しているが、結局のところ、自分の手を汚さず、他人を利用して代理殺人をやらせている悪党にしか見えず、魅力に欠けていた。サイモンの組織が大きく、あらゆるところに手が伸びているよう描かれていたところは得体の知れない感じがあって良かったが、その実態は謎のまま終わってしまったのは残念だった。

なかなか面白かったと思います。「空腹のウサギは跳ぶ」という謎の暗号もカッコよかった。
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