シネマ細胞

女の勲章のシネマ細胞のレビュー・感想・評価

女の勲章(1961年製作の映画)
4.2
圧巻の演出力。

吉村公三郎監督作品はあらすじや作品紹介だけでは「全く惹かれない」ものが多い。「繊細な」「文芸巨篇」とか。
なのに見始めると目が離せない。

画面構成・色彩・カットのメリハリ・対置的な音使い・ペースを変えるインサートカット・描き分けられた人物像・役者が見せる意外な表情、全てのカットに深い意味があり、それら全てが圧倒的強度を持って感情を揺さぶるドラマが疾走する。

これぞ映画。

田宮二郎が単なるスターを越えた名優であることを証明する作品でもある。
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