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極道の妻(おんな)たち 最後の戦いのぉゅのレビュー・感想・評価

3.5
2020年 鑑賞
家田荘子さんのルポルタージュによる「極道の妻(つま)たち」が原作。岩下志麻さん主演シリーズの4作目。監督は、「山口組三代目」等の任侠作品を多く製作されている山下耕作氏。

5年前に跡目相続問題を機に関西最大の広域暴力団・中松組から枝分かれした川越会では、中松組との休戦を巡る会合があり、会合の席には、懲役5年の刑に服し、あと半年で刑期を終える川越会傘下の瀬上組組長・瀬上雅之の妻・芙有(岩下志麻さん)の姿があり...

初の極妻。しかも岩下志麻さん × かたせ梨乃さん。ワックワクすんぞっ!深作監督の「仁義なきシリーズ」とか、三池監督の「新・仁義の墓」「DOAシリーズ」等、任侠系の作品も好きなんで、期待増し増し!

「たった2票でも、反対票があったことお忘れなきよう...」 恐ろしおすなぁ... 女の執念を甘く見たら恐っろしいでぇ...
あの位牌の数... やっぱり男の任侠作品には入ってこないシーンだ。

体も武器... 遺骨入りの盃... 妹分... 作品的には‘90年代の作品だが、私には新感覚の任侠作品。
芙有の「わてや」とか、行動力にド肝抜かれたが、少女との触れ合いに見せる“女性の顔“に一息抜ける感じもいいが、やはり...
姉妹の愛や、芙有の「あんたは尻尾を巻いて逃げた負け犬や!」の言葉。これは女による、女のための代理戦争で、ここには男など必要ないのかも... だって男の多い撃ち合いはチープだったが、あのラストシーンはグッときた。
任侠作品に、小細工も複雑さもなくても、ストーリーが単純でも、登場人物の中の“器”とか、そういうものが良ければそれでいいっ!

岩下志麻さん、かたせ梨乃さん、石田ゆり子(お若い頃から変わらない!お綺麗!)、「宇宙刑事シャイダー」のアニーこと森永奈緒美さんら、破壊的にインパクトのある女性が出演していた!目なんかギラギラしている、よき時代の任侠作品だ。

1158(20-292)
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