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誰も知らないのTのレビュー・感想・評価

誰も知らない(2004年製作の映画)
5.0
何となく柳楽優弥が主演した有名な映画ということは知っていたけど、何で今まで見なかったんだろう。
「私が幸せになっちゃいけないの?」とYOU演じる母親(福島けい子)が柳楽優弥演じる、小学6年生の息子(明)いったセリフ。
小学生以下の子供が4人いようが恋愛は自由だと思う。しかし長期出張と偽って、子供に渡した封筒に入った現金は、封筒に収まる位だから多くてもせいぜい20万円程度だろう。家賃が9万5千円位だから、これでは1か月程度しか持たない。子供たちの父親(複数)がほとんど金銭的な援助をしてくれないことは分かっていたはず。最初に家を空けたのは10月頃で、一瞬戻ってきて「クリスマスまでには帰る」と言って出て行ったのは多分11月。少しして現金書留を送ってきて以来、本人は戻らないし、お金も送ってこなくなった。そこからシレっと10か月近く経ってから思い出したように「弟・妹達の面倒よろしく~明、頼りにしてるよ!」と現金書留を送ってきたが、時すでに遅しでしょう。何か月もお金を送ってこないで子供たちが餓死しているとは考えなかったのだろうか。コンビニで廃棄予定の食品をコッソリ分けてもらうことで辛うじて生き延びていたが。私だったら分けてもらう勇気は無い。店長に内緒でやっているだろうから恐らく長続きはしないだろうな。電気・ガス・水道をとめられて公園でトイレや洗濯を済ませ、水を汲むようになったが、もしも公園に不良がたむろしていたら使えないし、いちいち公園に行って洗濯するのも面倒になれば悪臭を漂わせるようになるだろう。近隣住民に通報されるのは時間の問題だ。でも施設に行った方がまともな生活が送れそう。
それにしても家賃95000円は母親の収入(銀座のデパート店員)に対して高すぎないか?5~6万円位の所に引っ越していれば、母親がもう少し頑張って毎月送るお金でどうにか電気・ガス・水道が止められない生活が出来たのではと思う。
母親が帰ってこなくなり、お金が無くなるにつれて子供たちの生活が悲惨になっていく。男の子達は髪が伸び切り、服は汚れと破れでボロボロ。靴も汚い。部屋は真夏なのにゴミ屋敷。映画を見ていて、「生活環境の”荒れ”はこんなに外見に出てくるものなんだ」と思い、一昨日は急に焦った気持ちになり、する予定の無かった掃除機かけと布団干しなどの掃除を一気にやった。
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