人に勧められてDVD借りて鑑賞。
テーマはいいなと思った。決して触れ合いたいワケではない、親密になりたいワケでもない、しかし惹かれて仕方のない、運命という名の憧憬が、望遠鏡を通して相手を見つめる何十年を強いる。
「覗き」というと途端に卑猥で低俗な響きになってしまうのだが、決して縮まらない距離をただ望遠鏡で眺め続ける眼差しは、肉体的な恋を超えた精神的な憧れであり、星を仰ぐ人間の姿に似ている。星は遠くにあるから美しく輝くのだ（そして弥生は本当に星になってしまうんだけど）。
ただまァ日本の俳優のレベルの低さというか、邦画あるあるの謎の演技の臭さが鼻について、あくまで佳作という感じ。勿体ない。
弥生役の緒川たまきって、ケラリーノ・サンドロヴィッチの奥さんなんですね。
