ナガサワ

アメリカン・パイのナガサワのレビュー・感想・評価

アメリカン・パイ(1999年製作の映画)
5.0
久しぶりに見た。
ティーン映画の中で一番好きだ。
初めて見たのは高校生の時で、それから約10年くらいたったけど、2.3年に一度くらいのペースで見返している。
ここ数年はこの映画を見るたびに安心する。
まだこの映画のことが好きな自分に安心する。

大人はジャズは聞くけど、ヘビィメタルを聞かない。
大人は新聞を読むけど、漫画は読まない。
もちろん先入観に捉われた大人論ではあるが、世間がもつ大人のイメージはポップよりシックではないだろうか。
ちなみにこの場合の大人という語は若者の対義語という意味で用いてる。

では、大人はアメリカンパイを見るだろうか?

僕は25歳だからギリギリ若者に分類されると思う。
僕の周りにはアメリカンパイを見る大人がいないから分からない。
でも、なんとなくこの映画のことはいつか全く見なくなる日が訪れる気がしている。

だって僕はあんなに好きだったウルトラマンがもう別に好きじゃない。
好きに終わりが来ることだってある。
物事には対象年齢があってどんな年齢でも楽しめることは魅力の一つだけども、ある一定の年齢しか楽しめないことも魅力の一つだ。

このアメリカンパイは圧倒的に後者だ。
それも対象年齢の幅が映画にしてはかなり狭いと思う。
それがこの映画の素晴らしさだ。
高校生だった僕には全てが突き刺さった。
愛らしい男達、愛しい女達、身近に感じるストーリー、輝かしい20世紀後半のアメリカ文化と下品でセクシーな描写の数々。
全部がいい。

まだ僕はこの映画が好きだ。
少しづつ目線は変わってきたけど。
もしかしたら数年後には、好きじゃなくなってるかもしれないけど。

そうなったらアメリカンパイ2を見るよ。