家出少女の美香が偶然遭遇した、寂れたラブホに入っていく老人や小学生グループの姿。
気になり付いて行った先は、ラブホの屋上に作られた公園だった。
そこではヤンチャ小学生がたむろしていたり、女の子がお母さんのお迎えを待っていたり、若者が楽器弾いて歌ってたり、老人がゲームしてたり、新聞読んだり、お話ししたり。
建物が敷き詰まった窮屈な街に唯一ある憩いの場。
そんなラブホテルのオーナーは無愛想でサバサバしてるんだけど温かさも垣間見える59歳の艶子。
駄菓子屋のおばちゃんみたいな。
銀髪家出少女美香、毎朝ランニングでホテル前を通っている専業主婦の月、毎回違う男を連れて来るホテルの常連マリカ。
心に何かを抱えた3人の女がオーナー艶子との交流を通じて浄化?されていく群像劇。
そして艶子も人知れず抱えている自身の問題と向き合っていく。
これは最も苦手な雰囲気映画なのかなーと思いきや、まんまと泣かされた。
ばばあ…。
ラブホテルというフレーズに釣られる男子がいるかもしれないけど、これは女性の方がより感情移入できて、より励まされる映画だと思う。
津田寛治って、長いキャリアでどんだけマイナー作品でどんだけちょい役でも出演してて凄いな。
最近観た作品で言うと、どこまでもいこう、暗闇より手を伸ばせ、不安の種とか。
映画人やね。