タカナリ

アメリカン・ガンのタカナリのレビュー・感想・評価

アメリカン・ガン(2002年製作の映画)
3.6
娘を銃で亡くした父親が、銃の製造番号や販売店を特定しながら、銃の持ち主を探しだします。

主演のジェームズ・コバーンは、この作品の製作年である2002年に心臓発作で亡くなっているため、この作品が遺作となっています。

この父親の行動力が凄まじい。
銃が製造された会社で売った人間を特定し、そこから幾人の人の手に渡り、娘を殺す銃になる所まで突き止めます。よく突き止めたものですね。何人に聞き込みしたんだろうか。

一度会社から買って、それが裏で何回も個人同士で売買されていたわけなんですが、銃の所有者にはそれぞれドラマがあり、大切な人を銃によって亡くしています。
銃社会の怖い部分を見れました。日本は銃社会じゃなくて安心、というわけではないですね。銃はダメですが刃物や鈍器はありますからね。
武器を所有するなら、それ相応の覚悟が必要ですね。

驚いたのが事件の真相。それと繋がる銃の所有者を探していた理由。
これは辛すぎます。親の方も死にたくなる。
これは想像出来ませんでしたが、銃を持っていたら全然あり得ます。
ただ気になったのが、事件後の父親の表情。なんかスッキリしたような表情に見えたんですが、「果たしてあの事件を経て、スッキリするという事があるのか」と疑問に感じてしまいました。
心からの笑顔というのは、出しづらくなるのではないでしょうか。

銃が簡単に手に入る世の中ってどうなんでしょうね。
銃に馴染みがない日本人からしたら、そんな世の中怖くて仕方ありません。