シトス

ふたりのパラダイスのシトスのレビュー・感想・評価

ふたりのパラダイス(2012年製作の映画)
3.5
職を失って、家族が一番という結論に行き着くテーマの映画は割とよくあるけど、この映画は安定した職について、少しでも多く稼ぎ、家を買って家庭を持ち、少しでも良い暮らしを目指すという、多数派の価値観が崩壊して行く現代で、ドタバタしながら最終的に自分に合った生き方を見つける話になってる。

金持ちだけど高ストレスにさらされて家庭をないがしろにする兄の家と、ストレスフリーで自由だけど自然崇拝で、ハエも殺さず野菜だけを食べてSEX含めて全てを共有する様な極端な思想を持つヒッピーコミューンという2つの「どうかしちゃってる」環境で色々なトラブルに巻き込まれながら色々な考え方に触れ、夫婦としてちょっと成長していくコメディだった。

色々と試してみて、巻き込まれてみて、人として強くなって行くというのは共感した。単なるアホアホコメディに収まらない魅力がある映画だと思う。
シトス

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