鉄男

ヘルレイザー3の鉄男のレビュー・感想・評価

ヘルレイザー3(1992年製作の映画)
2.8
知らなくても良かったピンヘッドの出自を描いた3作目。

ピンヘッド以外の登場人物を一新し、パズルボックスを狂言回しとする事で以降の続編も毎回登場人物が変わる。その地盤を作ったような作品。ただ褒められるのはそのくらいで、新セノバイト達の電子機器を組み込んだようなデザインの発想は悪くないのだが、正直カッコ悪い。ダサい。

今回ピンヘッド含む新セノバイト御一行はただただ人殺しを楽しむ輩に成り下がり、その間ピンヘッドの説法が終始挟まれるが余計に薄っぺらく感じてしまう。っていうかピンヘッドは今回喋り過ぎ。
それから前作でセノバイトも元々人間だったという展開を今作で更に掘り下げてしまったのが悪い所。
映画やキャラクターは何でも設定作って掘り下げれば良いものではない。ピンヘッドというキャラクターも、前作の「元は人間」止まりで良かったのだ。どういう人間だったかまでは観客の創造力に委ねるべきであり、何もかもが明らかになると、途端に安っぽく恐ろしくなくなってしまう。不鮮明な部分はそのまま不鮮明の方が、ずっと恐ろしく魅力的なのだ。

ラストのオチは次作へと引き継がれる。
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