しゅわっち

メモリー・キーパーの娘のしゅわっちのレビュー・感想・評価

メモリー・キーパーの娘(2008年製作の映画)
4.5
ダウン症というハンデを持って生まれた双子の妹。過去の経験からその子を育てる自信が持てなかった医者である夫は妻に死産だったと告げ、看護師に預け施設に連れて行くよう指示する。看護師は施設にたどり着くものの、その施設のあまりの惨状に生まれたばかりの子供を預けることができず、自分一人で育てる決心をする。
父親の方は以来ずっとそのことを後悔し、娘を失ったことを苦悩する。同じく死産だったと告げられた妻も娘を失ったことを引きずり次第に2人の夫婦仲は冷めていく。一方で娘を手放すことができなかった看護師はその娘が縁で一人の男性と結ばれ、血の繋がらない親子3人で温かい家庭を築くことになる。
同じ喪失感に悩んでいるにもかかわらず、その喪失感を共有できず関係を悪くした夫婦と、娘を手放さなかったことで幸せを手に入れた夫婦。血が繋がりながらも違う環境で暮らす兄妹がどういうふうに絡んでくるのか最後まで興味深かった。
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