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詩人、愛の告白のkunikoのネタバレレビュー・内容・結末

詩人、愛の告白(2012年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

アマゾンのレヴューではあまりいい評価がなかったので、ぜんぜん期待せず見たのだが、面白かった。シャルロットゲンズブール好きの欲目を差し引いても、面白かった。
放蕩を尽くしたオクターヴと未亡人でつつましやかな生活を送るブリジット。愛を信じず肉欲に溺れてきた主人公が、本当の愛を感じる、しかしその愛がどのようなものなのか自身信じ切れず、複雑な心理を持つ。ブリジットは、今まで叔母とつつましく暮らしていたが、生活に、若く盛りのオクターブが現れ、惹かれるがその愛を信じ切ることができず、臆病になる。
特に何といった事件が起こるわけでもなく、真実の愛を巡った心の揺れが作品のテーマのような。ふたりが食い違い、自身の正直な思いを口に出すシーンは、その愛を言葉にすればするほど、その想いは空虚となる。愛をなくし、ひとりになった時、その想いに尊い意味付けができるのは、皮肉だがあまりにすがすがしすぎる。
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