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塀の中の中学校のツのネタバレレビュー・内容・結末

塀の中の中学校(2010年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

2時間もあるのに5人のドラマが描けきれない謎の映画。
個人的には教育の力を信じているので、義務教育を受け直すことで自己肯定力の確立や厚生につながるというドラマに異論はないが、染谷将太や渡辺謙の家族との面会を経てどのように心情が変化したか描き切れてない以上、深みがなく教育=更生の説教ぽさがある。
亡き大滝秀治の演技がもはや演技とは思えない貫禄で、セリフを言っているように思えない。マジで刑務所から来た人かと思う。
オダギリジョーの心情の変化もよくわからないが、最初のいけすかなさもあってラストまで信用できなかった。囚人とはいえずっとタメ口きいてるのもなんかムカつくので本当にいっぺんシメられればドラマっぽかったかもしれない。

文句ばかり出てしまったが、受刑者が教育を通して生きる希望を見出すというテーマ自体は好きなので、受刑者がそれぞれの人生を全うする希望を得てくれて嬉しかった。
さまざまな事情があって教育に恵まれなかった人も、どこかでやり直す機会があることはとても喜ばしいことだし、それが犯罪者であろうと、不安なく社会に戻ることができるのであれば推奨されるべきだとおもう。
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