TaroYamada

バツイチは恋のはじまりのTaroYamadaのレビュー・感想・評価

バツイチは恋のはじまり(2012年製作の映画)
3.5
面白過ぎて笑い死ぬかと思った
そしてタイトルは原題「Un plan parfait」の方が皮肉というか、ユーモアが有ったと思う

一度離婚しないと幸せな結婚生活は送れない、そんな家訓(?)の有る女性のコメディ

馬鹿馬鹿しいストーリーを息づくものとして描けるのは主人公2人(D.クルーガー、D.ブーン)のキャラクターの魅力か、普通に暮らしている様に見える人間が巻き込み巻き込まれる可笑しさがより物語をよりリアルにしている

多くの人が結婚直前に経験する”マリッジブルー”それを本作では奇妙な形で描いている
今迄平気だった事が結婚を控え、耐えられなくなる我慢出来なくなる、この結婚とは違う道ももしかしたらあったかも知れないという逡巡が生まれる
それをハチャメチャな2人の行動の中で見えてくる現実、語り口はおかしくても結婚する人にとっては普遍的な感情が描かれている事が本作のコメディとしての価値を裏打ちしていると思う

主演のD.クルーガーが魅力たっぷりで、理知的な姿も情熱溢れる姿も変幻自在、そんな彼女が相手役2人の男性(D.ブーン、R.ブラニョル)にとって望まざるとも狂わされる存在になるのも無理はない

作品全体を通じてフランス映画らしい趣も毒も有る本当に素晴らしい作品だった