梅ちゃん

賃走談-1号車-の梅ちゃんのレビュー・感想・評価

賃走談-1号車-(2014年製作の映画)
2.3
タクシーにまつわるオムニバスホラー
ヒトコワ、世にも奇妙、幽霊 いろんな要素を盛り込んだ作品
この手の作品は1つを短くまとめないとだめなので展開がわかりやすかったり、説明不足のせいで意味不明になったりするのでそういう意味ではそこそこだったと思います
1話の『手形』は普通におもしろかったです

①手形
ある日タクシーの掃除をしていると後ろのガラスに手形を発見
拭いてみるとそれは内側からの手形だった
次の日朝食事をしていると口から女性の髪の毛が出てくる、そしてタクシーの掃除をしているとまた内側に手形
その夜にカップルが乗車し、お客さんが乗った瞬間からなにか嫌な予感
落ちていた髪留めを拾って運転手に渡そうとした時誰かに手を触られた感覚があり怯えながらルームミラーを見ると乗っているはずのない女の姿が見えた
それを見て急いで降りて女の霊を見た彼女が彼氏に
『あのタクシー何人も人が殺されている』
その後、乗車した1人の女性が行き先を告げるも全然違う場所に連れていかれて殺される
もがいた際についた手形だったという話

主人公であるタクシー運転手が霊によってなにか起きる話かとおもいきやまさかの運転手がサイコパスだったという話でなかなかによめない話だった
その運転手だけ他の運転手よりも1日の乗車が少なくて事務員から怒られる描写もありそれはお客さんを殺しているためであるという辻褄も合う
お客さんが女の霊を見てなんでそれだけでそこまでわかったかはわかりませんがそういうことらしいです
オムニバスホラーにしてはなかなか出来の良い話でした

②犬
運転手が居眠り運転をしてしまい何かを轢いてしまう
確認すると犬で運転手は安心して気にせず帰る
その晩寝ていて目が覚めると別の部屋から犬の鳴き声がしたり、お客さんからタクシー内に犬のにおいがするであったり、腕に犬が嚙みついたような傷がついたり異変が起き始める
また後日いつも通り仕事をしていると母から電話があり、その運転手の妻が犬に襲われた
急いで自分が轢いた犬の元へ行ってすぐに埋葬するも犬の鳴き声が止まらない
その近くに何かを発見し近寄ってみるとそれはおそらくその犬の飼い主であろう人が横たわって死んでいた

気になったのは
⒈轢いてから数日は経っているのに犬はほったらかしだったのはすごい違和感
近寄った時に異臭のような演出もあったのでそんな誰も通らないようなところだったのか?
⒉事故現場と人が発見された場所が結構離れてて車と人間の事故って結構吹っ飛んじゃうって聞くので100歩譲ってそこはいいとして位置関係があまりにもおかしすぎてどういった角度で事故ったのか非常に気になる(人間も犬も原型をとどめている状態で発見されているのでそんなにスピードは出てないはず・・・)
人間も轢いてたというオチなので事故の様子はもちろん映してくれずこれはわかりません

死体のあった位置に関してはわかりませんが
犬がほったらかされていた理由としてはかなりの距離の人間をぶっとばすような事故を起こしたにも関わらず目撃者もいないし事件にも発展していないところをみるとほんとにその運転手以外は誰も通らないような道で奇跡的にそこを通りがかった人を轢いてしまったということでしょうか

③歪み
タクシー内でお弁当を食べてそのゴミを置いて行ったので注意すると逆ギレしてくるクソ客を乗せていたところから始まる
そのお客さんが降りて行ったあと、綺麗な女性が現れ乗車する
鼻が詰まっているらしくしきりに鼻をかんでいた
その女性の降車後1人目と同じお客さんが乗車
会話の内容も全く同じでゴミも置いて行って逆ギレ
すると、また女性が先ほどと同じ女性が乗ってくる
ここから何度も何度もタイムリープのような展開が続く
終わらないこのループから逃れるため運転手は反対車線のトラックに突っ込み死亡した

タイムリープの理由は特に語られないし、ゴミを置いていくだったり、鼻をしきりにかんでいるのような伏線と思うようなものは一切伏線ではなくタイムリープしてますよと視聴者にわかりやすくするものだった
ひとこと言ってやりたい  ”なめんな”
そこまでせんでも伝わるから理由を描いてほしかった

④11号車
①話の『手形』で使われていたタクシーを別の人が代車として使うことになった
お客さんが急に苦しそうな様子を見せて車を飛び出し河原で変死してしまう
仕事を終えてタクシーを車庫に戻し帰ろうとすると車内から変な音が聞こえる
確認すると例の場所に手形があり、ドアにロックがかかり運転手が何者かに襲われ舌を引きちぎられて殺されてしまう

舌要素はなに?『手形』ではそんな要素なかったから別作品のオマージュだったのか自分にはわかりませんでした
梅ちゃん

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