強く記憶に残るものは「匂い」だと思っていたけれど、どうやら音楽もそうらしい。
認知症の方たちに、思い入れのある曲、つまり「パーソナルソング」を聴かせるとどうなるか、いう実験を追ったドキュメンタリー。
果たして結果はというと、予告にもある通り、認知症で無気力だったり、記憶が思い出せなかったりする方が、ヘッドフォンを耳にすると忽ち輝きだし、若いころの思い出を語りだしたり(!)、歩行器を投げ出しダンシングしたり(!!)するのだから驚き桃の木パパイヤである。
ところがどっこい、多分にあるすばらしい検証結果とは裏腹に、介護施設にはipodを導入する経費がなく、スポンサーも見つからず、このまま泣き寝入りするしかないのか…という矢先、とある若者がネット上に動画をUPしたらあれよあれよと広まり、この映画をつくるに至ったとのこと。(ナウいぜ)
登場するおじいちゃんおばあちゃんは耄碌してるけど最っっ高にキュートでほっこりするし、思わず涙がホロリしてしまう作品なのでぜひたくさんの人に見ていただきたい。
(横で鑑賞していた、なかなか図々しい中年のご夫婦が、やたらと「うんうん」「おーっ!」などと大げさに相槌していたのも全然許容できちゃうくらいやさしい気持ちになれる)
年を重ねることは知恵を重ねること、とナレーションで流れて、老いることは怖いことじゃない!、と勇気づけられたし、なによりやはり、音楽はすばらしい!!!と改めて痛感した次第です。
P.S. わたしの気が触れたら、rei harakamiか蓮沼執太くんかまよなかおばけを聴かせてください。かしこ。
(途中流れたスキャットが超絶かっこよかったのに歌手名忘れてしまったし実を言うと途中から凄まじい尿意に襲われ集中力途切れてしまったのでリベンジしたい。)