TaroYamada

Peruchazhi(原題)のTaroYamadaのレビュー・感想・評価

Peruchazhi(原題)(2014年製作の映画)
2.5
在日インド人の方々が非定期に開いてらっしゃる上映会にお邪魔して、本邦未公開のインド映画「Peruchazhi」を観て来ました
自主上映会ながらDCP素材を使うのですから本格的なものです
基本的にはインドの方の為の上映会ですから、日本語字幕は付きません、今回は英語字幕の原語上映でした

悠久の民は皆さん大らかですからのんびり進行であります、お客様も多くが家族連れでいらっしゃっていますので、お子様が会場を騒ぎ走り回っています、それもまた微笑ましい
結局”インド時間”でタイムテーブルが進行し、約20分遅れで上映が始まりました
ランタイムが154分で途中インターミッション20分程度入りますので3時間強の上映時間となります

国内インド映画上映時の昨今流行りのマサラ上映とは違いますが、インドの方々は自然発生的に歓声を上げ、爆笑して、拍手し、指笛を吹かれていたので私も釣られて声を上げていました
映画が始まる時、メインキャスト登場時、劇中お決まりのソング&ダンスタイム…皆さん楽しそうに騒いでいます

英語字幕での上映ですので内容がよく分からない箇所も有りましたが、粗筋を予め読んでましたし、映像と音と英語字幕で十分楽しめました
インド国内で”汚れ仕事”も厭わない政治関係者があるきっかけでアメリカ、カリフォルニア州知事選挙のお手伝いをする事に…
政治+ダーティーヒーロー+コメディ+ラブロマンスと要素が満載で、基本勧善懲悪ですので難しくは有りません

アメリカ国内のシークエンスでの人種や売春婦の描写等、他の国の作品なら叩かれそうな箇所も有りますが、何せ上映前に、
『…論理的思考のスイッチはオフにして下され、わっはっは…というような「お客様へのお願い」が冒頭に現れる…』というのですから野暮は言いっこなしです
”※『』内引用→ http://periplo.mond.jp/cgi/mt/archive/2014/09/14092.html#more… より”

日本で言うならパパイヤ鈴木似の主人公Mohanlalさんは動きは軽快とは言い難いですが、八面六臂の大活躍で最後はヒーローになっていました
話の終わらせ方がインド映画で見かける謎解きの回答編を付ける様な見せ方でなぜこんな工夫の無い作り方をするのかは疑問でしたが、とりあえずはめでたしめでたし、ハッピーエンドで終わりました

インド映画ながらアメリカに舞台を移してのシークエンスは現地でのロケーション撮影もたっぷりで、スケール感では邦画は敵わないかも知れません
全編デジタル撮影で”RED”を使っているので映像も非常にクリアです

最近は時々日本でもインド映画がロードショー公開される様になりました
世界一の映画大国が同じアジアの中にあるのですから、興味を持たずにはいられません
分かりやすく、お客様を楽しませる事を第一に作られている作品が多いので、
皆さんも機会があれば是非この様な上映会にも足を運ばれてみては如何でしょうか