ガメラ3の制作風景を切り取ったドキュメンタリー作品。
全編クセの強すぎる庵野秀明味溢れる編集が挟まる。
ナレーションも一切なく、丁寧に編集された現場周りの記録を淡々と垂れ流しした映像作品いった印象。
特撮パートがものすごく見応えがあって、ミニチュアや様々や機材を駆使して、極めてアナログな方法で一つ一つのシーンを積み上げるように撮影している風景が面白かった。
とにかく大変な作業と労力が費やされていることを知れる良い機会になった。
モノづくりの素晴らしさを伝える、ガメラとはどのようにしてできたか、というようなわかりやすいドキュメンタリーではなく、
樋口監督率いる特撮班と、金子監督率いる実写班に分かれた現場においての不平不満を漏らす愚痴みたいなパートが多く、その印象が強く残るドキュメンタリーだった。
庵野秀明と樋口真嗣の関係性からしても、かなり視点が偏った側面しかわからないので、なんとも言い難いが、後半は特に思い描いていたドキュメンタリーからは遠かった。それはそれで珍しくて良いとも思う。
ガメラ3の見せ場とされるシーンはとにかく総力を上げて作られているのがわかるし、イリスの幼体の動かし方や、完全体の触手の動かし方を知ってビックリしたし、なんだかんだめちゃくちゃ楽しそうな現場ではあって、見る価値のある作品だった。
