ユウジ

脳漿炸裂ガールのユウジのネタバレレビュー・内容・結末

脳漿炸裂ガール(2015年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

ボカロにはまるで明るくなく、むしろ悪いイメージを持っていたのだが、数少ない知ってる曲だということや出演者に知ってる名前が多かったのがつい気になってしまったので視聴。
こういうサブカルくささを面白いと言えるほどの若さが自分にはもうなくなってしまったんだなと感じた。 
いや、当時でも面白いと思わないかもしれない。

脳漿炸裂ガールってデスゲームの歌だったんだ。苦手な部類の曲でまるで聞いたことがなかったから知らなかった。初めての気付き。
良いものを作ろうとする姿勢は感じた。
あらすじを読んでこうなるのかな?と思った展開になりつつも、銃が衝撃波だった理由や運要素がないゲーム、あるキャラクターの冒頭と道中での行動の矛盾の真相など、はえ〜なるほどと唸る点はあった。
原曲流しながらシーン省くのとか良い演出だと思う。要所要所で歌詞を感じさせる台詞とかがあったりとかね。好きな人にはたまらんやろな。
ただ、
最後の一言がもうトリハダもんでした。もちろん悪い意味で。歌詞引用とかやっちゃいがちなんやけど、すっごい苦手。ああいうの。めっちゃ恥ずかしくなっちゃった。

感情だすとやっぱり演技の面が気になる方がいらっしゃいますね…
あとセリフもなんだけど映画としてテンポが悪いというか間が多いなと。空気作りに作用してるなら良いんだけど、それを感じられる所は少なかった気が…。

ストーリーに関して、ゲームの動機と真相がわかるもののパッとせず。アプリ創設者が家畜化してるならあの銃はアプリよりも前にできているというわけだけども、技術的にどう作ったのだろうかという疑問。とんでも武器の位置付けをもっと明確にしてほしかった。
ラスト怒涛やったな。ってか公式が飛ばしてるくらいには間薄すぎるから飛ばしてもと良い思う。何を見せたいんかがわからんかったね。ゲームなのか運営の考えなのか。前者ならもっと前中後丁寧に尺広げてあげてほしいし、後者ならさくっとゲーム始めてサクッと終わらせて長く尺使えばよいのに。
どちらも見せたかったということなら尺の使い方ある意味うまいなぁ…。

現代社会が舞台と思っていたのだけど、そんな技術あるならもっと非日常な世界っぽさありそうなもんだけど。もしそんな社会だと仮定したとして、そんな世界でも学歴がものをいうのってなんか虚しいな。
ってか家畜化するからなんなんやろ。先生の雰囲気を見るに日常に溶け込めくらいの命令ならできそうだからな。心がないだけで。意のままってのが良いんかな。悪いお偉いさんが考えそうなことだ。
ってかこういうデスゲーム系って結局『対運営』みたいな構図になるのなんなんやろね。
そういう、さがなのかな。


ニコニコの全盛期と言われてる期間はもっと前なのだが、個人的にはこの時期も悪くない人気があったように思う。
スマホの普及や社会的人気になるほど売れたアニメの存在など、サブカルに触れる機会が増えた結果、新規視聴者の獲得により、会社的には追い風だったのではないかと考える。
お金が余っていたのかニコニコで流行・生み出されたコンテンツの他の媒体への進出が多かったし、公式イベントや生放送がすごい盛り上がっていたイメージがある。
衰退したと言われている時期の3、4年前であり、ある意味の人気のピークだったんじゃないかと思う反面、衰退してきていたからこそ、人気コンテンツにあやかり博打を打ってでたのかもしれないし、実際数字だけでみたらやっぱりその年以前の方が伸びが良いらしい。
そんな年に制作された作品だが、ニコニコ関係映画の中ではクオリティは高めだと思われる。


浅香航大さんめっちゃ落ち着く演技だったなぁ…
ユウジ

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