マスうらの

Feast of Friends(原題)のマスうらののレビュー・感想・評価

Feast of Friends(原題)(1970年製作の映画)
3.0
ドアーズ唯一の公式ドキュメンタリーフィルム。
バンドが自費で企画し、友人のポール・フェラーラを監督に迎えて68年のツアーを記録したもので、その後ジム・モリソンのステージ猥褻事件のゴタゴタでお蔵入り、紛失していたものが一昨年になってようやく発掘されリリースに至ったという一品。
長らくファンの間で伝説となっており、その全容が明らかになったというだけでまあ良しとすべきだが、内容は正直言ってガッカリ。
前半は繋ぎ合わせたライブ映像の上に既出の音源を乗せてあるもので、合間にジムの詩の朗読や申し訳程度のオフショット映像など。
後半はハリウッド・ボウル公演での「The End」のパフォーマンスがたっぷり収録されているが、ここのライブ映像は後に「Live at The Bowl'68」として丸々ソフト化されてしまっているので新鮮味はなし。他のが見たかったんだけど...。
まぁ色々資料を読むとそもそも裁判沙汰とか以前に制作が座礁しかけていたようだし、完成品なのかすら疑わしい代物なので致し方ないでしょう。同じドキュメンタリー作品なら素直に「ドアーズ/まぼろしの世界」(2009)を見たほうが吉です。