Kaito

ホワイトリリーのKaitoのレビュー・感想・評価

ホワイトリリー(2016年製作の映画)
3.8
ロマンポルノリブートプロジェクト5作目。
大トリをつとめるは、Jホラー海坊主 中田秀夫監督。


長い長い雨宿り。

今作のテーマは、性界で最もばっちくないジャンル"レズビアン"。(※当社調べ)
そして物語の舞台は、伝統工芸界で最もエッチな陶芸教室。(※当社調べ)


美人陶芸家の熟ビッチ先生と従順すぎる居候弟子はるかの蜜百合生活。
そんな二人の世界に一人のイケメンボーイが転がり込んで来る…


5作品の中で一番オーソドックスにエッチでした。
尻笛(※勝手に命名)に69に具合わせと、男子が想像し得る限りのレズプレイをイメージ通りに描写。
イケメンによる絡みも至極普通。音とエアペニスに凝った真面目な濡れ場。

ストーリーもテンプレート通りの多角関係と修羅場で、あっと驚く展開はなし。
とにかく普通のエッチな作品。

中田監督が無課金で挑んだロマンポルノって感じ。
もう課金課金&課金で中田秀夫流Jホラーフル装備で「アンチポルノ」にならない程度に振り切っちゃっても良かったような。


けど演出からは中田監督っぽさが少し垣間見れた気がする。
画も音楽も過剰な演技もホラー味を感じる上、キッチンの包丁立てが露骨すぎるので、いつはるかが自殺して幽霊化してもおかしくないなとドキドキしながら観れた。


はるかを演じる飛鳥凛ちゃん、川村ゆきえ系の美人さん。
イケメンを恨めしく睨み付ける表情と感情が爆発してブラジルに向かって絶叫する姿がグッときた。
ラストもけっこうグッときた。

先生を演じる山口香緒里さんは涙が印象的。
プツンと切れてからの、泣きながら笑いながら怒る人という怪演は凄みあった。この女優さん、大奥のトリオの人だったのか。

二人の関係を引き裂く肉の棒・イケメンボーイを演じる町井祥真氏は、5作品の男優陣の中で一番若いし圧倒的に女性ファン多そうだから今作でのクズさと濡れ場は悲鳴があがってそう。


なんだかんだでそんな嫌いな作品ではなかったです。

と、ド素人が偉そうにつらつらやってきましたが、ようやく日活ロマンポルノリブートプロジェクト完走できました。お疲れ様でした。

5作品終えて感じたロマンポルノリブートプロジェクトあるある言いたい。
監督と演者のエゴサーチ激しくてちょっと気使いがち。
Kaito

Kaito