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インビテーション/不吉な招待状のdobermanのレビュー・感想・評価

4.4
映画を見ながら、ここまで動悸がし、息切れがし、不安のせいで鳥肌が立つことがあっただろうか。

不快な緊張感をモロに味わいたいひとに処方したい作品。

終わってみれば、プロットは別段凝っているわけではない。ワンシチュエーションスリラーにありがちな言わばお決まりのような。
しかし「不吉な」のはそこじゃない。状況の異常さのベールをはぐ手順が丁寧かつ秀逸すぎる。とにかく、その真相に行きつくまでの空気感があまりに重い。じわりじわりとどうやらこれは異常なんだと主人公が追いつめられていく様子は、観ている側にもダイレクトに伝わり、不安で一杯になる。

その演出の緻密さと、冒頭コヨーテのカットに象徴させたプロットにこの点数を。

ラストシーンを目にしたとき、きっと鳥肌は総立ち、目を見開いて驚くこと必至。

「狂っているのは誰なのか?」
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