ポッカすぐる

インビテーション/不吉な招待状のポッカすぐるのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ホラーやサスペンスは時代を写す鏡だ。
宗教という文化があまり身近にない日本では「27の映画祭が熱狂した」というキャッチフレーズはあまり功を奏しないかもしれない。
2015年の映画ではあるが、この映画で描かれるカルト宗教と今世界各地でテロを起こしている行き過ぎた思想に重なる部分があるように感じないだろうか?
宗教・思想は人の心を救うこともある。確かに愛する子どもを失い悲しみにくれていたイーデンにとっては藁にもすがる思いだっただろうが、鎮痛剤に頼る節もあればラストのシーンで吐露している通り、悲痛は忘れることはできないのだ。
現実の世界においても、各地で宗教の暴走が起こっている。ウィルとキーラが手を握るシークエンスで映画は終わるが、それは「この争いの中立ち向かって行こう」というこの映画なりの「ウィル」なのだと思えば、これからの世界に少し救いが見い出せるかもしれない。
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