カナグ

新プレデター 最強ハンター襲来のカナグのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

邦題から想像するZ級映画ではない。
が、それなりにB級の作品である。それにしても何だよこのタイトルは……。


たったひとりきりでのサバイバル番組の収録中、周りでは次々と不可解なことが起き始める。その異様な様子に主人公は本能的に危機を感じ取る。


題名の通り、完全に「プレデター」を意識した作風だ。当然エイリアンの造形や鳴き声まで寄せており、主人公のサバイバル術を真似したりチェスを嗜んだりするような知能的な部分までそっくりである。わざわざカメラを避けてまで駒をさすのは意味がわからないが、自分以外の何者かがいる、という演出なのだろう。
しかし本家・プレデターと呼ばれる皆さんはわざわざ地球なんかに侵略などしないし、彼らは彼らの狩りのやり方に沿って戦う種族なので、皮を剥いで見せしめるようなことは……するかもしれない……

まあ、予想したよりは楽しめた。ときどき一人称視点になるシーンでは恐怖感が伝わった。
主人公は経験が豊かなのか危機管理能力がしっかりしており、判断力に長けているところが良かった。B級のSFでは「どうみてもダメだろ」っていうことを仕出かすので、そういった”お約束”を避けていて好感がある。また、序盤のサバイバル指南は為になった。

ラストで明かされる地球侵略についてはかなり無理があるというか、いらない部分だと思う。1体エイリアンを倒しても、空を見上げれば奴らの種族は無数にいる訳で、主人公が家に帰れたとしても地球はもうおしまいだろう。
次作が作られてもおかしくない終わり方ではあるが、今作の世界観が狭いため広げるのは難しい気がする。でも、悪くなかった。
カナグ

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