午後ロー砦のKYO

ロジャー・コーマン デス・レース 2050の午後ロー砦のKYOのレビュー・感想・評価

4.0
伝説的カルト映画『デスレース2000』をロジャー・コーマン直々にリブートした現代生まれのデスレース。
2050年――テクノロジーは飛躍的に進歩した、労働の担い手はロボットとなり失業率99% 不妊政策も涙ぐましく出生率は上がり続け、癌の完全除去が可能になり100歳を越えてもピンピンしてる世界。人口を減らすべくデスレースをする設定はやけにリアリティがある。弱者を殺すほどポイントを稼げるルールは相変わらず、新しく導入されたVRシステムにより人々は現実を忘れバーチャル世界に夢中しているのだ。なんと言うディストピア!

お待ちかねのレーサー紹介
危ない宗教団体のビッチ教祖「タリー」売れっ子黒人女性シンガー「ミネルヴァ」遺伝子操作が産み出したパーフェクト・ヒューマン「ジェド」
我らのサイボーグヒーロー 「フランケンシュタイン」自律走行する最新鋭AIカー「エイブ」
誰しもキャラが立っていて楽しませてくれます。

フランケン役マヌー・べネットの演技と顔がもろトム・ハーディ(怒りのデスロード)で笑ってしまう、レジスタンス側も凶暴性が増していてこちらはマッドマックス2。また最狂のブラックユーモア「安楽死デー」がえげつなくなっていたのは嬉しかった。不満点としてはオリジナルに比べて社会風刺が色濃いのは良いが、少々現実的で娯楽映画としては却って妨げになっている気がした。しかし低予算で作られた高水準のエンタメであることには変わりない。先程の発言より声を大にして言いたいことは、おっぱいがもう少し欲しかったことぐらいです。
人々が人間性を取り戻す?感動のエンディングを見逃すな!
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