たいち

寝たきり疾走ラモーンズのたいちのレビュー・感想・評価

寝たきり疾走ラモーンズ(2017年製作の映画)
3.6
10月は一本も映画を観なかった。一度、観なくなると駄目だね。

「バリバラ」でお馴染みの寝たきり芸人あそどっぐに密着したドキュメンタリー映画。近頃、ブスやデブを自虐する笑いは避けられつつあるけれど、障害を自虐する笑いはどうなのか色々考えながら観ていた。笑ったら倫理観が欠けている気がするし、笑わなかったら差別になるし難しい。まぁ、あそどっぐはネタがしっかりしてるし、喋りもメチャクチャ達者だから普通に笑えた。濱田祐太郎にしてもそうだけど、結局は面白ければ笑える。

その一方で、乙武さんの自虐は「笑って!!」っていう圧が凄まじくて痛々しいんだよな。もちろん、あそどっぐや濱田祐太郎からも同様の圧を感じるんだけど、乙武さんは桁違い。思い返せば、10年くらい前に『五体不満足』を読んだときも「コイツ、自分が人気者だったって自慢しかしてねぇな」って思って全く感動しなかった。完全に乙武さんdisに話が逸れたな。

監督があそどっぐに対して過激なイジりを連発して「僕は障害なんて関係なくフラットに接してますよ」みたいなアピールをしているのが不愉快だった。フラットに接することと、最低限の距離感を保って接することは別でしょ。
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