まい

フェブラリィ 悪霊館/フェブラリィ -消えた少女の行方-のまいのレビュー・感想・評価

4.0
この映画が全然肌に合わない人も居ると思いますが、私はいい映画だと思いますので、感想を書きます。
まず細かいところから。私はこの映画のミキシングが好きです。ホラー映画には欠かせない要素ではありますが、すごく不気味になっていると思います。音楽自体は少しユニークで、好き嫌いが分かれるところではあると思いますが、ミキシングはすごく効果的で、不気味で、私はすごく好きでした。
それからあえて同じようなカット割りのシーンが挿入されているところも好きです。これが時系列を混乱させる原因にもなっているんですが、不安を掻き立てられて私は効果的だと思います。
そして一番好きなのは、説明的シーンがあまりないところです。ここが、物語を分かりづらくさせている原因ではありますが、登場人物の言動だけで想像できますし、逆に言えば、細かいところが伝えられていないので、それぞれの想像に委ねられています。
通常なら「あの子変わってるわよね(コソコソ)」とか、いじめっ子たちが登場する、みたいな感じで、分かりやすくそれぞれの登場人物の立場や性格を説明しがちですが、そういうのはありません。物語が展開されていくのをみて、視聴者がそれぞれどのようなキャラクターなのか、静かに判断を下す、そんな感じです。
何も起きなさすぎる、とか、物語の構成に意味を見出せない、という風に思えるかもしれません。 確かにそういう面もあります。
しかし、おそらくですが、私はどんなキャラクターなのかを瞬時に分からないようにするためだと思いますし、物語に緊張感を高めるためと思われます。
一度見てみて、好き嫌いを確かめてみるのもアリだと思います!
まい

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