MikiMickle

マッド・ダディのMikiMickleのレビュー・感想・評価

マッド・ダディ(2017年製作の映画)
3.5
原題『MOM AND DAD』

サラリーマンの父ブレント(ニコラス・ケイジ)。郊外で、高校生の長女カーリーと幼い息子ジョシュと妻ケンダルの4人暮らし。カーリーが黒人の彼氏と交際しているのに反対していて、娘からはウザがられている。自家用車、家政婦もいて何不自由なく暮らしてはいるが、鬱憤が…
それは妻ケンダル(セルマ・ブレア)も同じ。年頃の反抗期娘のカーリー(クソガキ)とは意思疎通が出来ずにギスギスはし、時にバカにされ。でも、それは日常の事。どこにでもある一家。どこにでもある普通の一日。

しかしある日、世の中の様子が一変する。
町中で、親が凶暴化し、我が子を殺戮し始めたのだ‼‼
我が子を襲いまくる親たちっ‼‼

その危機を知ったケンダルは子供を助けに家へと戻るが……
しかし、この夫妻もやはりプッツン‼‼ いや、ブッツン‼‼ ブチ切れーーー‼‼

お父さんお母さん、ヤバくなっちゃった‼‼狂っちゃったーー‼‼な映画(笑)


監督は『アドレナリン』などのブライアン・テイラー。
スピーディーで緊張感があり、かつ、なんだかおかしなポップさで、すっごくヘビーな内容(これをホラーとして描いたらものすごく怖い設定。)なのに、エンターテインメント・コメディ・スリラーとして描いている♪
子供への暴力シーンも映像としては見せる事無く、あくまで不気味さと狂気に重点を置いている。

そして、ニコラス・ケイジとセルマ・ブレアが最高すぎて(笑)
ニコラス兄さんとセルマ姉さん、振り切れちゃっててすごい‼‼ 狂ってる〜‼‼ イッちゃってる怖さだけでなく、弱さやマヌケさもあり、時折不意に愛があったりと、もう涙しかない。爆笑の‼

ニコラス・ケイジ、最高っ‼ B級好きの彼が心底楽しんで演じてるのが手に取るようにわかる。それはまるで、昨今興行成績ではパッとしない彼の現状を自ら笑い飛ばすかのようだわ‼‼ 私はこういうニコラス・ケイジをずっと見ていたい‼ 泣いて狂ってるだけで笑えるw

そして、単に狂ったわけではなく、前半や所々で描かれる“鬱憤”が絶妙‼ 日々毎日の中で溜まりに溜まったイライラや、“描いていた人生はこんなんじゃなかった”の後悔やら、“必死に子育てしてきたのに…”など、“深い愛”の奥にたくさんのものが爆発してるから危機迫ってもいるし、真実味もあるし、なおかつブラック・ユーモアとして笑える‼‼ 不意に愛や、過去のほのぼの話がでてくるのも、素敵で面白い。あーーーー、笑った笑った😂笑える怖さ♪こういうの、大好物w
MikiMickle

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