福みみ

アダム:ゲイタから来た少年の福みみのレビュー・感想・評価

3.4
タンザニアではアルビノ(白皮症)の子供が闇夜に紛れて忍び込んできた何者かに腕や足など身体の一部を切断され、時には命まで奪われる事件が後を立たない。

本当の親でさえアルビノの子が産まれると、特に父親は忌み嫌い避ける傾向があるらしい。人間は自分とは異なる理解できない存在を受け入れられないようだ。

だから、アルビノのアダムが父親と継母に売られ、賊に襲われている時に泣き叫んでも助けに来てくれなかったというから悲惨だ。

黒人社会の中での差別、病気に対する無理解、アルビノの子の骨で作った秘薬が幸運をもたらすという迷信を疑いもなく信じてしまう無知な民衆たち。

この国のアルビノの子達が日々怯える事なく、安心して暮らせる社会をつくるには、時間はかかるだろうが確かに教育しかないだろう。

何より無知な人間の愚かさに衝撃を受けたドキュメンタリー映画でした。
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